赤毛のアンに憧れカナダへ行くも、南米で汚れ散らかした乙女。

「赤毛のアン」が大好きでカナダへワーホリに行くも…

 

赤毛のアンとの出会いは高校生の時です。

母の古い本を見つけ、何気なく読んでみたのですが、モンゴメリーの表現する情緒豊かな文章と繊細に表現されたプリンスエドワード島の美しい自然の描写に、心安らぐ時間を感じたのでした。

赤毛のアンは感受性が豊かな夢見る乙女で、美しい自然を愛し、美しい空想を愛しています。

決して大きな事件が起こるようなストーリーではないのですが、普段の日常の中に美しさを見つける彼女の生き方は、とても素敵で、私の人生観にも影響を与えてくれました。

パフスリーブのドレス、シェパードパイ、いちご水、日曜学校、ギルバード・ブライス、腹心の友、崇拝者たち、グリーン・ゲイブルス、オバケの森、恋人の小径、輝く湖、雪の女王、レモンケーキ、チョコレートケーキ、文通…

どのワードもメルヘンな気持ちにさせてくれ、小道に咲く花や、夕方に差す木漏れ日の光、頰に当たる優しい風の感触など、本を読んでいるだけで感じることができます。

 

ちなみに、カナダ人にとっては「赤毛のアン」は大した小説ではないらしく、語学学校の先生に

「カナダにはもっとすごい小説がいっぱいあるのに、なんでこんなジャガイモしかない島の話が日本人は好きなんだ!」

と、ディスられショックを受けましたね。

 

そんな私はプリンスエドワード島の語学学校に通うことも考えたのですが、ちょっと田舎すぎるため、少し華やかな匂いのするモントリオールに2ヶ月ほど滞在しました。

モントリオールは地図で見るとプリンスエドワード島に近いため、いつでも旅行に行けると思っていたのですが、思いの外遠く、飛行機代も結構します。

広大な土地カナダを甘くみていました。

まぁワーホリが終わる1年後に行ってもいいし、とりあえず仕事をするためにモントリオールから少し離れた田舎街のヴィーガンカフェで働くことにしたのです。

この時点で、どうせ田舎に住むならプリンスエドワード島に住めば良かったと思うのですが、ヴィーガンとかオーガニックにどハマりしていた私はもうワクワクが止まらなかったのです。

素敵な家族とカフェで料理をしたり、近所をお散歩したり、教会で歌を習ったりする生活を楽しみましたが、それも5ヶ月くらいでもうお腹いっぱい。

田舎暮らしはもう大丈夫です!

ガンガン金を稼ぎたい! 都会の刺激が欲しい! もっと遊びたい! そして旅に出たい!

とメルヘンな気持ちは何処へ行ってしまいました。

そして、フランス語だらけの生活ももう十分!!!!

英語を学ぶためにカナダに来たのに、なぜか半年以上もフランス語圏で暮らした、自分の謎の行動にようやく目が覚め、英語圏で仕事をすることに決めたのです。

 

トロントに到着後すぐに、カナダ脱出を計画

 

トロントに到着後、しばらくはゲストハウスに滞在しながらシェアハウスを探していたのですが、そこで運命の出会いをします。

トロントに私と同じ日に到着し、同じ部屋に滞在していたわさこです。

オレンジ色のカボチャみたいなズボンを素敵に着こなす、ちょっと風変わりな印象。

個性が強そうな印象通り、とりあえず札幌から一番安い航空券がトロント行きだったという謎の理由でカナダにきたらしいのです。

二人ともこれから住む場所と仕事を探すという同じ目的を持っており、よくキッチンで話をしていました。

そんな彼女はトロントが全くハマらなかったらしく、すでに何か違うと感じていた様子。

実は私もカナダがなんとなくハマらず、ちょっと違う刺激を欲していた時期だったんですね。

そんな時にふとカナダから南米へ行く航空券が安いということを思い出し、せっかく日本から離れてカナダに来ているんだから、近所の南米とかにも行ってみたいよね〜なんて話をしたら

 

「いいね南米! 一緒に南米行かない!」

 

と言うわさこ。

出会ってまだ1週間も経っていなかった気もするけど、私もこういう流れは嫌いではない。

わざわざ日本からやって来たのだから、これくらいの刺激はなくっちゃ!!!

それが決まれば、仕事探しにも熱が入るというもので、貯金が底をつきそうだった私とわさこはとりあえず6000ドルを貯めて、南米へ行こうということにしたのです。

カナダに来て半年。

ここに来てようやく楽しそうな流れがやって来ました。

無事に2人とも仕事が決まり、1ヶ月300ドルという格安のシェアハウスで生活をしながら、半年で6000ドルを稼ぎ出し、バックパッカーとしてまずはメキシコへ渡ることになりました。

 

結局はカナダよりも南米の方が楽しかった!

 

プリンス・エドワード島に行きたくてカナダに来たのに、なぜ私はメキシコにいるのだろう…という不思議な流れに気づいたものの、もはや中南米の刺激が面白くてたまらない。

メキシコからキューバ、ペルー、ボリビア、パラグアイ、チリ、アルゼンチン、ブラジルと気分の赴くままに予定はあまり立てず、のんびりと旅をしていました。

日本と同じくらい経済が発展しているカナダとは違って、日本とは違うことばかりでカオスな中南米は、本当に面白い!

食べるものから全然違うし、ナンパばかりしてるし、基本的にお気楽なお国柄。

南国の日差しに顔は黒くなり、一泊500円もしないような安宿で自炊をする生活。

ボリビアで世界最強パーマをかけて、見るも無残な汚いパーマ姿になり、二人合わせて6着くらいの服をお互いに着回し、水しか出ないシャワーに悶絶する日々を過ごしていました。

バックパック一つに収まる荷物だけを持って、半年間の無計画旅行。

時には空港で一晩越したり、宿が見つからなくて深夜にさまよい歩いたりもしましたが、二人でいれば怖くない。

お金がなくなれば、道端で書道を売り、食事を出してくれる農場で働いて、美味しい食事のせいで太ったり。

何にも縛られず、感じるままに行く先を決める旅は、生まれて初めて。

 

そんな南米を半年間旅した後、肉付きの良い体に真っ黒な肌とボサボサのパーマ頭を引っさげて日本に帰国したのでした。

日本に帰国して感じたのは、綺麗な女性が多いこと。

日本人の女性はお化粧が上手ですし、おしゃれにもかなり気を使っています。

物欲とかオシャレとかもうどうでもよくなっている南米帰りの娘に、母も心配な様子でやたら新しい服を買おうとしてくれます。

大きな声の外国人に囲まれて過ごしていたせいか、声のボリュームが調整できていないと友人には笑われ、ガサツで身だしなみのきちんとしていない姉に軽蔑の眼差しを向ける公務員の妹。

 

日本、生きづらいぜ!!! と声もあげたくなります。

 

もっとワイルドに生きようぜ! と南米旅行を引きずったまま帰国した私は、刺激を求めてさらに一年、日本国内をふらつくことになりました。

「赤毛のアン」に憧れてカナダに行ったのに、なぜかブラジルから帰って来た汚い夢見る乙女は、やがてストパーをかけてボリビアパーマに別れを告げるとともに、日本社会に戻ってゆきます。

プリンス・エドワード島には行けなかったけど、腹心の友に出会うことができ、やっぱりカナダに行って良かったなぁ〜と思う今日この頃。

結局は南米旅行が楽しかったけど、ダイアナを探しにカナダに行ったのかもしれません。

 

きっかけは何だっていいんですね!

素敵な出会いを求めて旅に出ましょう♪

 

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